現場管理初心者必見!出面管理とは?エクセルテンプレートも紹介!

2025-01-29

現場管理初心者必見!出面管理とは?エクセルテンプレートも紹介!

工事現場での作業員の管理を行う「出面管理」。

出面管理を効率的に行うためには、記録を残すことが必要です。この記録を正確に行うことで、作業員の勤務時間や作業内容を簡単に確認できるようになり、現場全体の運営をスムーズに進めることができます。

この記事では、出面管理の基本について詳しく解説するとともに、効率的に出面管理を行う方法や、現場管理に役立つおすすめのツールについてご紹介します。

出面管理とは?

出面(でづら)管理とは、工事現場において出入りする作業員を管理することを指します。この管理により、作業員の勤務状況や作業の進捗状況などの情報を一元的に把握することが可能です。

また、出面管理は給与計算においても重要な役割を果たします。特に、日当計算で給与を支払う必要がある常用契約の場合、正確な給与計算を行うために出面管理の記録が必要となります。

さらに、工事完了報告書を作成する際には、以下のような詳細な情報が求められます。

  • ・どのような施工内容だったか
  • ・施工がどのように行われたか
  • ・施工前後でどのような変化があったか

このため、出面管理を通じて作業員の勤務状況や作業進捗を随時確認・記録しておくことで、工事完了報告書の作成に役立てることができます。

出面管理を行う際には、紙媒体、エクセル、管理アプリなどのツールを活用して「出面表」を作成することが一般的です。

出面表とは

出面表とは、出面管理を行う際に作業員の勤務状況を記録するための書類やデータのことを指します。この出面表には、作業員がどのような作業を行ったのかといった記録が残され、さまざまな場面で活用することができます。

一般的には、紙媒体に直接記録する方法や、エクセルなどでテンプレートを作成して電子媒体で記録する方法が用いられます。また、出面管理専用の機能を備えた現場管理アプリも存在しており、これらのツールを活用することで、より効率的に記録を行うことが可能です。

出面表の目的

出面表では、作業員の勤務状況が記録されますが、これには以下の5つの主な目的があります。

  1. 1.安全管理
    作業員の作業内容を把握することで、安全性を確認することができます。
  2. 2.労務管理
    作業員が確実に出勤し、勤務しているかを把握することができます。
  3. 3.賃金管理
    日当換算で給与を計算するために必要な労働時間を確認することができます。
  4. 4.業務改善
    作業への取り組み方を振り返ることで、業務改善を図ることができます。
  5. 5.人材育成
    新入社員の書類作成能力や現場把握能力の育成に役立てることができます。

それぞれの目的について、以下で詳しく解説していきます。

安全管理

工場での作業は、場合によっては身体の欠損を伴う大怪我や、最悪の場合、命に関わる危険性を伴うことがあります。

もちろん、そのような事態が発生しないよう、細心の注意を払い、安全対策を徹底している企業がほとんどです。しかし、さまざまな要因で安全管理が十分に行われていない場合もあります。

出面管理を活用して作業員の勤務状況や作業内容を記録しておくことで、作業内容の危険性や安全管理への意識を客観的に把握することができます。これにより、工場作業における安全管理をより効果的に行うことが可能となります。

労務管理

労働基準法では、労働者を雇い入れる際に「法定三帳簿」の作成が義務付けられています。これらの帳簿は、「労働者名簿」「賃金台帳」「出勤簿」の3つで、各帳簿には労働者の名前、賃金に関する情報、出勤状況などが記録されます。

出面管理表は、これらすべての情報を一元的に記録しているため、法定三帳簿を作成する際に非常に便利な資料となります。

賃金管理

建設業界では、主に「請負契約」と「常用契約」のいずれかの形態で労働者を雇用します。その中で、常用契約の場合、日当計算によって人件費が支払われます。

このため、作業員が「どれだけ働いたか」という情報を記録する出面表が重要となります。

出面表を活用することで、賃金管理をスムーズに行うことができます。

業務改善

作業内容や作業中に発生した出来事を記録しておくことで、業務の無駄を発見し、それを省くことで作業効率を向上させることができます。

また、作業の配分を見直すことにより、作業の流れをさらに効率化するなど、業務改善を試みることが可能です。

人材育成

出面管理表を作成することにより、自然と現場の状況を把握する機会が増えます。

これによって、作業の全体的な工程を理解したり、各作業にどれだけの人員を配置する必要があるのかを考えることができ、人材育成にも役立ちます。

また、実際の人材配置の感覚をつかむことができるため、新人教育の一環として出面管理表の作成を任せる企業も存在しています。

出面表の記載項目

出面表には主に下記の記載項目が存在します。

  • ・現場責任者名
  • ・工事現場名
  • ・作業員氏名
  • ・労働期間・日数
  • ・行程内容・職種
  • ・労働形態

現場責任者名

出面表には、現場責任者の名前を記載することが必要です。

その工事における責任者が誰であるかをひと目で確認できるようにしましょう。

一般的には、出面表の左上に現場責任者の名前が記載されています。

工事現場名

その工事が行われている場所を明確に記載する必要があります。

略称や通称ではなく、正式名称で記入しましょう。

もし正式名称が存在しない場合は、工事現場の住所などを代わりに記載することが求められます。

作業員氏名

現場で作業を担当している作業員全員の名前は、フルネームで記載する必要があります。名字だけでは、同姓の人物がいる場合に混乱を招く恐れがあるため、フルネームで記載することで、混同を避けることができます。

労働期間・日数

作業にかかる期間や勤務日時、働いた時間を記載することが求められます。日当計算に必要なため、入退場管理と合わせて勤務時間を記録しておくことが重要です。

一般的には、週単位または月単位で記録を行います。また、作業員ごとに個別に記載することが必要です。

工程内容・職種

工種や作業工程にどの作業員が関わったかを記載することが求められます。

現場作業では、直接請負会社や協力会社など、別の会社の従業員が同じ場所で勤務していることがあるため、混同を避けるためにそれぞれ分けて記録しておく必要があります。

作業員ごとに個別に記載することが求められます。

労働形態

時間外労働や休日・深夜出勤といった区別を記載することが必要です。

作業員がどの時間帯に、どれだけ仕事をしているかを明記することで、賃金計算を正確に行うことができます。

一般的には、通常労働、時間外労働、休日労働、深夜労働の区別があり、これらを明確に記録します。

作業員ごとに個別に記載することが求められます。

出面管理の方法

出面管理を行うにはいくつかの方法が存在します。

それぞれ特徴やメリット・デメリットが存在し、職場や自身に適した管理方法を選ぶことで、トラブルを避けることができます。

出面管理の方法は以下の3種類が存在します。

  1. 1.紙媒体
  2. 2.Excel(エクセル)
  3. 3.現場管理アプリ

それぞれ個別に解説していきましょう。

出面管理の方法①紙媒体

書類上に必要な情報を記入するタイプの管理方法です。

多くの場合、テンプレートが用意されており、紙媒体での記入が容易です。アナログ管理であるため、電気系統のトラブルに影響されず、保存がしやすいというメリットがあります。

一方で、デメリットもあります。

紙に直接記入するため、誤字や誤入力の修正が手間となり、破れたり汚れたりするなどの物理的損傷が発生する可能性もあります。また、紛失した場合は取り返しがつかない点も懸念材料です。

最近では、DX化の進展に伴い、書類作業もデジタル化が進んでおり、紙媒体での記録は減少していく傾向にあります。

【紙媒体の特徴】

  • ・現場ですぐに記入しやすい
  • ・電気系統のトラブルに影響されず、保存しやすい
  • ・手書きのため、修正が手間
  • ・バックアップを取っていないと紛失する可能性がある
  • ・DX化の流れにより、紙媒体での記入方法は将来的に減少する見込み

出面管理の方法②Excel

エクセルソフトでテンプレートを作成し、データを記入する管理方法です。

事前にテンプレートを作成しておけば、それを活用するだけで記入作業が簡単に行えます。

また、関数を使用した計算を活用することで、記入作業が効率化され、正確な出面表を作成することができます。

さらに、書類として印刷する際にも、出力が容易というメリットがあります。

ただし、デメリットもあります。

エクセルはPC環境に適した管理方法であるため、アプリやタブレットでの操作がしづらい点が挙げられます。また、PCで管理を行う場合、現場にPCを用意するか、オフィスと現場を往復する必要があります。

【エクセルの特徴】

  • ・テンプレートがあれば簡単に出面表を作成できる
  • ・関数を使った計算で短時間かつ正確に記録ができる
  • ・紙媒体への出力が容易
  • ・PCでの利用に適しており、その場で利用できないことが多い
  • ・現場にPCを用意できない場合、PCのある事務所との往復が必要
  • ・テンプレート作成や表の調整には、一定の知識が求められる

出面管理の方法③現場管理アプリ

スマートフォンやタブレットで利用することができるアプリで出面管理を行う方法です。

現場管理アプリは、出面管理に必要な機能を備えており、スマートフォンやタブレットなど、携帯しやすい端末で管理を行うことができます。あらかじめ用意されている機能を活用するだけでよいため、エクセルのように一から表を作成する手間が省けます。

しかし、現場管理アプリにはデメリットも存在します。アプリの導入にはコストがかかることがあり、さらにスマートフォンやタブレットの充電が切れてしまうと、利用できなくなる場合があります。

【現場管理アプリの特徴】

  • ・携帯端末で利用できるため、どこでも記入作業が可能
  • ・様々な機能があり、紙媒体やエクセルではできない動画での記録も可能
  • ・あらかじめ用意された機能を使用することで、作業を大幅に効率化できる
  • ・テンプレート作成や書類管理が不要になり、作業員の負担が軽減される
  • ・導入や利用にコストが発生する場合がある
  • ・端末の充電切れなどで利用できなくなることがある

出面管理の注意点

出面管理について一通り解説したところで、注意点も確認しておきましょう。

出面管理は安全管理や賃金管理など、非常に重要な役割を果たしています。出面管理にミスがあると、従業員に迷惑をかけたり、作業が滞ったり、トラブルの原因となる可能性があります。

出面管理で最も多いミスは誤字や誤入力です。

作業員の名前を間違えたり、日時や時間を誤って記入するなどのヒューマンエラーは、どれだけ注意しても発生することがあります。データを記入する際に注意を払うことも重要ですが、ミスを修正しやすい環境で作業することで、結果的にトラブルを回避できる場合もあります。

また、出面管理には記入すべき情報が多いため、作業の負担が大きくなります。記入情報が増えるほど誤入力の可能性も高まり、確認作業の手間も増加します。

このような注意点を解決するためには、「出面管理の負担を軽減する」ことが最も効果的です。作業負担を減らすことで、間違いを減らし、時間短縮が可能となります。

その分、記入した内容を確認する時間が増え、ミスを防ぐことができるでしょう。

出面管理には現場管理アプリの利用がおすすめ

現場管理アプリを活用すれば、出面管理の負担を大幅に軽減し、作業を効率化することができます。ミスの修正はもちろん、スケジュールの組み立てや急な欠員、トラブルによる修正も簡単に行うことが可能です。

作業効率の向上と時間短縮により、問題点の洗い出しが迅速に行えるようになり、予算の消化状況などを早期に把握することができます。その結果、利益率の向上にも繋がります。

そのため、出面管理を効率化したい方には、現場管理アプリの利用を強くおすすめします。

現場ポケットの紹介

現場管理アプリの中でも特におすすめなのが「現場ポケット」です。現場ポケットは、出面管理に必要な機能をはじめ、工程表の作成やPDFへの変換など、多彩な機能を一つのアプリで利用できる現場管理ツールです。

2025年1月時点で、導入実績は35,000人以上、契約更新率は約95%と、高い実績を誇るアプリです。

直感的な操作性で簡単に工程表を作成でき、1つの現場だけでなく、複数の現場を一覧形式で確認することができるため、複数現場を担当している方でも問題なく利用できます。また、スマートフォンやタブレット1つで、どこからでも工程表の作成や進捗管理が可能となり、作業効率を大幅に向上させ、出面管理にかかる時間を短縮できます。

さらに、アカウント数やデータ容量の追加といった追加課金がなく、年間契約費用のみで利用できる点も魅力です。利用料金は税込みで11,880円/月から利用できます。

出面管理を効率化したい方や現場管理アプリを試してみたい方は、ぜひ「現場ポケット」の利用を検討してみてはいかがでしょうか?

まとめ

以上、工事現場における出面管理について解説しました。今回の記事の内容をまとめると以下の通りとなります。

  • ・出面管理は作業員や作業現場、労働時間などを記録すること
  • ・出面表は業務改善や賃金管理に必要不可欠
  • ・出面表作成には紙媒体、エクセル、現場管理アプリなどが用いられる
  • ・出面管理を簡略化したいなら現場管理アプリがおすすめ

出面管理にお悩みの方は、ぜひ一度現場管理アプリの利用を検討してみると良いでしょう。出面管理を簡略化・時短することで、業務全体をより深く見渡すことができるでしょう。


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