現場管理初心者にわかりやすい現地調査報告書とは?

2025-02-19

現場管理初心者にわかりやすい現地調査報告書とは?

建築工事を進める前に、現場の状況を詳細に調査し、その内容を記録・整理したものが「現地調査報告書」です。

この報告書は、施工計画の基盤となるものであり、正確な見積もりの算出やプロジェクトの方針決定に不可欠な情報源となります。

この記事では、現地調査報告書の基本的な作成方法について詳しく解説し、初心者でもスムーズに作成できるポイントを紹介します。

現地調査報告書とは

建築工事やリフォーム工事において欠かせない「現地調査」の結果を整理・記録したものが 「現地調査報告書」 です。現地調査とは、依頼を受けた工事現場やリフォームを実施する建築物の状態を詳細に確認・分析するプロセスを指します。

この調査を通じて、現在の現場の状態を正確に把握し、最適な工事プランの策定や正確な見積もりの算出が可能となります。

例えば、リフォーム工事であれば、「どの部分をどのように修繕すべきか」「どの箇所に問題があるのか」といった点を明確にし、適切な施工計画を立てるために欠かせません。

現地調査報告書の目的

現地調査報告書は、単に工事をスムーズに進めるための資料にとどまらず、以下のような重要な役割を果たします。

  • ・クライアントの要望との整合性の確認
    クライアントが希望する施工内容が現場の現状と合致しているかをチェックし、実現可能性を評価します。
  • ・最適な施工方法の提案
    現地調査をもとに、より効果的かつコストパフォーマンスの高い工事計画を提案するための資料となります。
  • ・リスクの特定と対応策の策定
    施工前に潜在的なリスクを発見し、トラブルを未然に防ぐための計画を立案します。

正確な報告書作成の重要性

現地調査報告書は、写真や文章などを用いて調査内容を正確かつ詳細に記録することが求められます。

そのため、適切な作成手順を理解し、必要な情報を過不足なく盛り込むことが重要です。

適切に作成された報告書は、プロジェクトの成功に直結するだけでなく、クライアントの信頼獲得や、スムーズな工事進行にも大きく貢献します。

現地調査報告書に必要な項目

現地調査報告書を作成する際には、重要な情報を正確に記録することが求められます。報告書には、工事の計画立案や施工の進行管理に必要な情報が含まれており、これによりスムーズなプロジェクト遂行が可能になります。

ここでは、現地調査報告書に欠かせない主な項目について、詳しく解説していきます。

現場名

工事を予定している現場の名称を記載します。リフォーム工事の場合は建築物の正式な名称を記載し、新築工事の場合は依頼主(クライアント)の名称を記入します。

現場名を正しく記録しないと、他の案件と混同してしまうリスクがあります。そのため、現場名は明確かつ正確に記録することが重要です。

現場住所

工事予定地の住所を正確に記載します。番地や建物名を省略せず、正式な住所を記載し、現場名のすぐ隣に表記することで視認性が向上します。

正確な住所を記載することで、現場に関わる関係者(施工業者・資材納入業者・監督者など)が迷うことなく現地に到達できます

調査日時

現地調査を実施した日時を明記します通常、調査は1日で実施されますが、複数日にわたる場合は期間として記載しましょう。

時間帯(午前・午後など)を記録すると、より詳細な情報として活用可能です。適切な調査日時を記録しておくことで、今後のスケジュール調整や、調査結果との整合性を確認する際に役立ちます。

工事箇所の状況

調査によって判明した工事対象箇所の状態や周辺環境の情報を記載します。周辺環境(近隣の建物、道路状況など)について記録し、リフォーム工事の場合は建築物全体の現状を詳細に記載しましょう。

工事箇所ごとに「劣化状況」「補修の必要性」などを具体的に記述しておくことで、より詳細なリフォーム計画をたてることができるでしょう。

正確な現状把握を行うことで、施工計画の策定に役立ち、工事のスムーズな進行が可能となります。

写真

調査対象の現状を視覚的に確認できるよう、適切な写真を添付します。写真は主に全体写真と詳細写真の2つのパターンで撮影を行いましょう。なるべく明るさや角度を工夫し、鮮明な写真を用意すると、情報としての質が向上します。

  • ・全体写真
    現場全体の様子を捉えたもの(建物全景・敷地の全体像など)
  • ・詳細写真
    問題のある箇所や特に注意が必要な部分をクローズアップして撮影

写真を適切に活用することで、文書だけでは伝わりにくい現場の状況を把握しやすくなります。

現地調査報告書の作り方

現地調査報告書の作り方としては、基本的には用意されているテンプレートを元に、ExcelやWordといったツールを活用して必要な情報を記載したり、現場管理アプリを使用して作成します。

ExcelやWordで作成

ExcelやWordは多くの現場で利用されている報告書作成ツールです。これらを活用することで、効率的に報告書を作成できます。

PCを使って作成したデータを元に印刷し、印刷する形で書類形式で出力することもできます。

  • ・Excelの特徴
    Excelは、表形式で情報を整理するのに適しています。例えば、調査項目を表にまとめ、写真をセルに挿入することで、視覚的に分かりやすい報告書を作成できます。
  • ・Wordの特徴
    Wordは、文章の作成やレイアウト調整に優れています。写真や図表を挿入し、詳細な説明を加えることで、読みやすい報告書を作成できます。

ExcelとWordを使用した現地調査報告書の作成手順は下記の通りです。

Excelを使った作成方法

  1. 1.テンプレートの準備
    社内で用意されているものや、ネット上からダウンロードしたテンプレートを用意する。表形式で項目を整理(例:調査日時、調査内容、写真添付欄など)し、必要に応じてドロップダウンリストを作成し、入力ミスを防止する。
  2. 2.写真の挿入
    各調査項目に対応する写真を挿入し、具体的な状況を可視化する。
  3. 3.グラフやコメントの追加
    測定値をグラフ化し、状況の推移を視覚的に表現する。コメント機能を活用し、調査時に気づいた事や備考を残す。

Wordを使った作成方法

  1. 1.見出しや箇条書きの活用
    「現場状況」「調査結果」「今後の対応」など、項目ごとに見出しを設定する。箇条書きを活用し、簡潔に要点をまとめる。
  2. 2.図表や写真の配置
    適切な位置に写真を配置し、本文中に説明を加えることで分かりやすくする。
  3. 3.自動目次の設定
    文書が長くなる場合は、自動目次を活用し、必要な情報をすぐに参照可能にする。

アプリで作成

近年では、現場管理アプリを利用して報告書を作成する方法が増えています。

PCでの作成に適したExcelやWordとは異なり、スマートフォンやタブレットといった携帯端末で現地調査報告書を作成することができます。

これにより、現場からリアルタイムで情報を共有し、スムーズな報告が可能です。

また、追記・修正の手間が少なく、データの一元管理も可能なため、報告や業務効率を向上させることができるというメリットがあります。

アプリを使った作成の手順

現場管理アプリを使用した現地調査報告書の作成手順は下記の通りになります。

  1. 1.調査項目の登録
    アプリに事前に調査項目を登録し、現場で調査を行いながら記入することができるようにする。項目ごとに写真添付やコメント入力が可能。
  2. 2.リアルタイム入力
    現場でスマートフォンやタブレットを使用し、調査結果を直接入力できる。GPS機能を活用し、調査地点の正確な位置情報を記録が可能。
  3. 3.写真の自動整理
    アプリを使用すると、写真が自動的に関連する項目と紐づけられるため、整理の手間を削減することができる。
  4. 4.報告書の自動生成
    調査データが自動で報告書フォーマットに反映され、即座にPDFやExcelファイルとして出力することが可能。
  5. 5.完成したデータをクラウド共有
    作成した報告書をクラウド上で共有し、関係者がリアルタイムで閲覧・確認することができる。また、デバイスが損傷しても他の作業員の端末から確認することができる。

現地調査報告書のテンプレート

実際に用いることができる現地調査報告書のテンプレートをご紹介しましょう。今回ご紹介するのは「日本ERI株式会社」の公式ホームページでダウンロードが可能な現地調査表です。

こちらは全都道府県分用意されており、工事予定地ごとに対応したものはもちろん、建設地の指定がない場合に利用可能な標準書式の現地調査表が提供されています。

ダウンロード形式はXLSファイルとなっており、WordやExcel、Googleスプレッドシートなどお好きな形式で利用することが可能です。

テンプレートを使用する際の注意点

工事現場における現地調査報告書を作成する際、テンプレートの活用は効率的であり、情報の整理や統一感の確保に役立ちます。しかし、テンプレートを使用する際には、いくつかの注意点を念頭に置くことが重要です。

以下の注意点を踏まえてテンプレートを活用することで、効率的かつ効果的な現地調査報告書の作成が可能となります。

テンプレートはあくまで補助ツールであり、最終的な報告書の品質は作成者の注意深さと工夫にかかっています。

テンプレートを使用する際には適切なカスタマイズと正確な情報の記載を心掛け、質の高い報告書を作成しましょう。

テンプレートの適合性確認

まず、使用するテンプレートが現在のプロジェクトや調査内容に適しているかを確認しましょう。テンプレートは一般的な構成で作成されていることが多いため、特定の現場状況や調査目的に合わない項目が含まれている可能性があります。

そのため、必要に応じて項目の追加や削除、修正を行い、現場の実情に即した報告書に仕上げることが大切です。

客観的な記述の徹底

調査報告書は、事実に基づいた客観的な情報を伝えることが求められますので、テンプレートの記述をそのまま使用するのではなく、実際の調査結果やデータに基づいて具体的かつ客観的に記載するよう心掛けましょう。 

専門用語や表現の見直し

テンプレートには専門用語や業界特有の表現が含まれていることがあります。現地調査報告書はクライアントの方など、専門知識を持っているとは限らない人も目にします。

そのため、専門用語の使用を控えるか、必要に応じて注釈や説明を加えることで、誰にでも理解しやすい報告書を作成することが重要です。 

フォーマットの一貫性保持

テンプレートを使用する際、フォーマットの一貫性を保つことが求められます。フォントサイズやスタイル、段落の配置などが統一されていないと、報告書全体の見栄えが悪くなり、読み手にとって理解しづらいものとなります。

テンプレートをカスタマイズする際には、全体のフォーマットが統一されているかを確認しましょう。

テンプレートの更新と適応

テンプレートは時間の経過とともに古くなる可能性があります。最新の業界標準や規制、社内のガイドラインに沿っているかを定期的に確認し、必要に応じて更新や修正を行うことが重要です。

これにより、報告書の品質と信頼性を維持することができます。

現場ポケットの紹介

現場管理アプリの利用を検討している、気になっているという方におすすめの現場管理アプリとして、「現場ポケット」をご紹介します。

現場ポケットは、工程表の作成や報告書類などの書類作成機能、PDFへの変換など、多彩な機能を一つのアプリで利用できる現場管理ツールです。

2025年1月時点で、導入実績は35,000人以上、契約更新率は約95%と、高い実績を誇るアプリです。

直感的な操作性で簡単に報告書類を作成でき、1つの現場だけでなく、複数の現場を一覧形式で確認することができるため、複数現場を担当している方でも問題なく利用できます。また、スマートフォンやタブレット1つで、どこからでも報告書類の作成や進捗管理が可能となり、作業効率を大幅に向上させ、書類作成にかかる時間を短縮できます。

また、現場ポケットの報告書作成機能であれば、テンプレートを使用した報告書の作成における、現場や案件の内容に応じた項目の追加修正が必要というデメリットも、簡単に解決することができます。

さらに、アカウント数やデータ容量の追加といった追加課金がなく、年間契約費用のみで利用できる点も魅力です。利用料金は税込みで11,880円/月で利用可能です。

現地調査報告書の作成を効率化したい方や現場管理アプリを試してみたい方は、ぜひ「現場ポケット」の利用を検討してみてはいかがでしょうか?

まとめ

以上、現場調査報告書について解説しました。今回の記事の内容をまとめると以下の通りになります。

  • ・現場調査報告書とは、工事現場の状況を調査して情報をまとめたもの
  • ・現場調査報告書は見積もりや工事計画をたてる上で重要
  • ・現場調査報告書を作成する際には、ネット上にあるテンプレートを利用可能
  • ・現場や工事内容によってはテンプレートの編集が必要
  • ・現場管理アプリを使用することで、テンプレートに頼らない柔軟な報告書作成が可能

現地調査報告書に求められるのは正確かつ、工事計画をたてる上で必要な情報です。

そのためにも、現場で調査を行いながらデータの記入が可能な現場管理アプリは、正確な情報を記録する上で役立つツールと言えるでしょう。


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