建設業における工程管理システムとは?わかりやすく解説します!

2025-02-07

建設業における工程管理システムとは?わかりやすく解説します!

「紙やエクセルは情報の一元化が難しい」
「手入力の計算や転記作業はミスが起きやすい」
「現場間や自社の管理部門とリアルタイムで情報共有したい」 

建設業の工程管理業務に携わっている方には、以上のような悩みを持っている方が多いのではないでしょうか。これらの課題は、工程管理システムを導入することで大幅に改善できます。 

ただし、工程管理システムは数多くあるので、自社にとってベストな製品を選ぶことが重要です。特に「現場は建設会社の生命線」と捉える企業は、現場の効率化を徹底追及した工程管理システムを選ぶべきです。

この記事では、工程管理システムの概要と導入メリット、選び方についてわかりやすく解説します。また、現場の効率化に特化したアプリ、「現場ポケット」も紹介していますので、ぜひ最後まで読んで参考にしてください。

工程管理システムとは

工程管理システムは、工程管理を通じて、コストを抑えながら効率よく適切な施工を行うためのものです。的確な工程表を迅速に作成し、工事全体の管理、工程や人員の管理、写真や図面の管理の効率化に大きく貢献します。

建設現場の工程管理の概要について説明するとともに、工程管理システムがどのように貢献するのかを解説します。

工事全体の管理

工事の着工から竣工まで、品質や安全を確保しながら、ムリやムダが生じないように順当な工程表の作成が必要です。そして、工程表通りに工事が進んでいるかを日々チェックし、状況に応じて調整を繰り返して管理します。 

現場管理に重心をおく工程管理システムは、この工事全体の管理を着実に効率化します。 

工程管理システムがあれば、複数用意されたテンプレートなど、ツールを活用して工程表の作成時間を大幅に短縮できます。テンプレートを自社に最適な仕様にして保存すれば、現場責任者が変わっても同様の工程表を簡単に作成可能です。

建設現場では、日常的に不測の事態が起きるので、何か問題が発生したときの適切な対処が欠かせません。工程管理システムがあれば、対処の参考にできる過去の情報の検索が容易にできます。 

現場ごとに、取引先に応じた目的別帳票の出力も可能なので、担当部門との情報のやり取りで生じるタイムロスも削減できます。

工程や人員の管理

工程管理における工程や人員の管理とは、現場の施工状況を可視化して工程の進捗度を確認すると同時に、作業者の配置の適正化と勤怠状況を把握することです。 

現場に直接携わる施工管理は、現場が始まると会社に寄らずに、現場に直行直帰することが多いです。そのため、会社は工程の進捗度を把握しにくくなり、連絡にも手間がかかります。 

しかし、工程管理システムがあれば進捗状況は見える化し、リアルタイムで現場の作業時間や作業者の勤怠状況がわかり集計もできます。特に、複数の現場を管理する必要がある場合、このメリットは大きいです。

また、現場関係者に一度に連絡できて重要事項は掲示板で周知できるので、連絡漏れの可能性を大きく減らすことができます。メッセージはデータとして残るので、「言った、言わない」の問題も起きにくいです。

工程管理システムを活用すれば、会社から現場という一方向だけでなく、現場からのフィードバックも楽にできるのでコミュニケーションも向上します。

写真や図面の管理

建設現場での写真や図面の管理は、目的物が完成した際の出来形管理書類の一部としてだけではなく、現場の工程を確実に積み上げていくという点からも欠かせません。 

例えば、職長が現場でデジカメやスマホで撮影した写真を営業担当者と個別にやり取りしていて紛失したり、どこに保存したか分からなくなったりすることがあります。また、写真が必須の報告書を作成する際に、作成者は撮影者から工事写真をデータとして受け取る手間が必要になります。

設計図面についても、現場で変更があって修正したはずなのに消えている、同じ図面を関係者全員に個別に送信する時間が必要になるなどが起こります。 

これらの事態は、会社の規模が大きくなるほど多くなって現場のスピード感にブレーキをかけ、現場の工程の進捗に影響を与えます。 

クラウド型の工程管理システムを導入すれば、情報のやり取りを一元化できるので大きく改善できます。効率化はもちろん、作業の正確性も向上できるはずです。

工程管理システム導入のメリット

工程管理システムを導入することで、現場状況をリアルタイムで共有することができるようになり、データの一元管理も可能です。この2つがどのように業務を効率化し、コスト削減に繋がるのかを解説します。

現場状況をリアルに共有できる

工程管理においては、現場が計画通りに進んでいるかを把握することは非常に重要です。 

契約上の工期を厳守するためには、日々の工事の進捗を把握することが基本となります。その上で、差異があれば調整をかけなければなりません。 

すべての工事関係者が、必要な時にリアルタイムで現場状況を確認できれば、調整のための対処は迅速で正確なものになります。また、工期の問題だけでなく、作業者の勤怠や安全、施工品質の確認においても現場状況の共有は欠かせないものです。 

工程管理システムがあれば、現場を確認するために長距離を移動したり、頻繁に連絡を取り合ったりする手間や労力が大幅に削減できます。

データの一元管理が可能になる

現場を運営するには、さまざまな項目について対応しなければなりません。人員や車両、建設機械などの配置、必要な資材の発注や受入れ、現場対応の入出金、予算と実施費用の相違の検証などです。 

従前どおりの施工管理では、これらを別々に紙やエクセルで管理しており、大変な労力を費やします。しかし、工程管理システムがあれば、一つのシステム上で対応できるため一元管理が可能です。 

これは施工管理だけのメリットにとどまらず、本社の管理部門や経営部門においても大きなメリットになり、バックオフィスでの現場情報の整理にかかっていた労務費を大幅に削減できます。

業務の効率化はコスト削減に繋がる

担当する現場数が増えたり規模が大きくなったりすると、紙やエクセルだけで管理していると施工管理の負担は大きくなりがちです。負担が大きくなるということは、当然のこととして労働時間は長くなります。 

工程管理システムがあれば、クラウドを通じていつでも情報を共有できます。工程表に変更があった場合の周知が簡単にできて、作業者の配置や勤怠状況、スマホなどで撮影した工事写真や変更した図面データなどがリアルタイムで共有可能です。 

工程管理システムは自社の作業者同士はもとより、現場間などのコミュニケーション・ツールとしても有効なので、移動や通信にかかる経費を削減することに直結します。

これらの効率化による労働力の節約は、1日だけを見ると小さくとも、施工現場の工期全体や建設会社の年度期間で考えると大きなコスト削減となります。

工程管理システムの選び方

現場の効率化により、省力化とコスト削減を実現する工程管理システムですが、自社の業務やITリテラシー(ITへの適応力)に合った製品を選ぶことが重要です。数ある工程管理システムから、自社にとってベストな製品を選ぶポイントを説明します。

必要とする機能が網羅されているか

工程管理システムを選ぶ際には、事前に自社が必要とする機能は何かをまとめておくことをおすすめします。

現場管理全体を効率化させたいのか、工程表作成をはじめとする工程管理を重視するのか、作業者同士や現場同士のコミュニケーションを迅速・正確にさせたいのかなどです。

システム導入に関連する職員の意見を調整し、必要な機能を「見える化」して、いくつか候補を絞るところから始めます。 

そのうえで、候補となった工程管理システムの概要と、特にどのような機能に強みを持っているかを見極めて、自社が必要とする機能が網羅されているか検討します。

操作性や使用感は満足のいくものか

工程管理システムは、工事期間中は毎日のように扱うものであり、施工管理から協力会社の職員まで多くの人が関わるものです。操作性がよく、使用感が満足できるかも大切なポイントです。 

できる限りシンプルな構成で、直感的で操作性の高い画面デザインやボタン配置が望まれます。特に直接現場に携わっている方にとって敬遠したくなるような使用感では困ります。

言い換えれば、普段自分たちが使っているスマホやタブレットとのツールと同じような使い勝手の製品を選ぶべきでしょう。

既存システムや外部との連携は可能か

新規システムの導入で、懸念材料の一つとして捉えられることの多いのが、これまでの業務のやり方を大きく変えることで軋轢が生じるのではないかということです。 

この懸念がある場合は、軋轢を少しでも軽減させるために、既存システムとの連携が可能なものを選びましょう。デフォルトでは無理であっても、オプションでカスタマイズできることが望まれます。 

また、現在では多くの会社が独自のシステムや汎用システムを活用して業務の効率化を図っているのが現状です。自社にとって重要な顧客との取引に支障にならないシステムであることを確認しておく必要もあります。

導入・運用のサポート体制は十分か 

どんなに優れたシステムも、導入時と運用当初のシステム運営会社によるサポートは欠かせません。サポートの内容や期間、有償無償のサポートの違いなどを、後々確認できる形で明確にしておくことです。

少し面倒に感じるかもしれませんが、最初にしっかりと確認しておくことはトラブルを回避することに繋がるので、結局は信頼関係を築くための近道となるはずです。 

また、現在では、正式な導入前に無料の試用期間を設定している製品も多いです。この試用期間を積極的に活用することは、システムの使い勝手や自社との業務の適合性を見極めるために非常に有効な手段です。

費用・料金は機能に見合うもので予算範囲内か

工程管理システムは、自社にとって必要な機能を過不足なく網羅していて、その機能に対しての費用・料金が見合うものであることが重要です。 

一般的に、建設会社の規模が大きくなるほど、工程管理システムにかかる費用は大きくなります。理由は、規模が大きいほど必要な機能が多く複雑になり、アカウント数やデータ量が格段に増えるからだとされています。

自社にとって十分な機能を有していて、かかる費用が他社と比較して安価であり、予算の範囲内である製品を選ぶべきです。 

さらに、アカウント数やデータ量が無制限であるような工程管理システムを選べば、将来自社の規模が拡大しても、別途費用がかかるアップデートの必要なく継続使用できることになります。

現場ポケットの紹介

 現場ポケットは、シンプルな構成で画面デザインやボタン配置が見やすく、操作性も高いことで評価を得ています。現場管理の効率化という観点から、工程管理に関わる機能を搭載しているシステムです。 

初期費用無料でランニングコストは基本11,880円(税込)/月というお手頃価格なのに、工程管理だけでなく、さまざまな機能を備えたアプリでもあります。 

オプション費用は一切かからず、アカウント数・データ容量、現場登録数が無制限で利用可能です。現場の工程管理を大幅に効率化する、現場ポケットの主な機能について紹介します。

テンプレート活用で工程表を簡単に作成

現場ポケットは、工程表作成をサポートする複数のテンプレートが用意されています。このテンプレートを活用すれば、工程表作成の時間を大幅に短縮できます。 

作成した工程表の情報共有も簡単で、電話やメールでの進捗確認の手間を軽減できます。急な変更が発生した場合は、掲示板への投稿や個別メッセージの送信も行えます。 

各工程の進捗や責任者、施工期間などを一目で確認できて情報共有を省力化が可能です。複数現場をリアルタイムで確認できるので、現場間のさまざまな調整も円滑に行うことができます。

スマホから工程表の確認や修正ができる

現場ポケットは、現場での作業の合間に、スマホから工程表の確認や修正ができます。現場で変更事項を確認してから、会社事務所のPCを開いて工程表の修正をするという手間が不要です。 

施工管理者が作業中の現場を離れる際、いろいろな指示や注意を職長などに申し送りしなければならない場合もあるので、不在を避けることは現場の効率化にもなります。 

現場の修正を自社管理部門などがリアルタイムで確認でき、逆に本部の修正を現場でもすぐに確認できるので、情報共有の即時性のメリットは大きいです。

その他の機能(トーク・報告書・アルバム)

 その他の機能として、現場ポケットには、トーク機能、日報機能、アルバム機能などがあります。以下に、各機能のポイントをまとめました。 

・トーク機能
現場ポケットにはトーク機能があり、現場単位でグループ・チャットが可能で、素早い情報交換と共有ができます。 

・日報機能
現場の勤怠管理を可視化し、現場別、職人別の作業人工を個別集計して、ファイルで出力することができます。 

・アルバム機能
工事写真をトークに投稿すると、自動でアルバムに保存していきます。クラウド対応なので、PCでもアプリでもリアルタイムで共有可能です。独自のタグ付き機能を使えば、アプリが自動的にタグで写真を整理してくれます。

まとめ

ここまで、建設業において導入が急ピッチで進められている工程管理システムについて、以下の内容で解説しました。 

  • 工程管理システムの管理内容
  • 工程管理システム導入のメリット
  • 工程管理ステムの選び方
  • 現場の効率化に特化した工程管理システム「現場ポケット」の紹介 

工程管理は、施工管理の管理項目の中でも現場運営の要となるものといえます。「現場ポケット」は、この工程管理をサポートし、大幅に効率化して現場の生産性向上に貢献するシステムです。 

圧倒的なコスパの良さ、シンプルで簡単な操作性、過不足のない機能性で評価の高い「現場ポケット」は、導入を検討するべき価値のあるシステムであることは間違いありません。


こちらの記事もおすすめ!