建設現場のKY活動例文を紹介します!

2025-06-12

建設現場のKY活動例文を紹介します!

常に安全が第一優先となる建設現場で、日々の安全作業を支えるのがKY活動(危険予知活動)です。建設現場での危険を予知し、対策を行うことで事故を未然に防ぐ活動のことをいいます。 

このKY活動の詳細を記録し、活動状況を「見える化」するのが、KY活動表です。KY活動表というチェックシートを活用することで、危険のポイントは明確化され、より具体的な対策を立てやすくなります。 

この記事では、KY活動の概要と重要性、KY活動表の効果的な活用方法について解説します。また、直ぐに役に立つ活動表の例文集や、KY活動に欠かすことができない現場のコミュニケーションをサポートするアプリ「現場ポケット」についても紹介していますので、ぜひ最後まで読んで参考にしてください。

KY活動(危険予知活動)とは?

建設現場は、高所での作業、重機の運転、溶接作業、危険物や火気の使用もある危険な場所です。また、足場や開口部、狭所などでの作業の安全管理も重要となります。 

このような建設現場では、ちょっとした不安全行動が重大事故に繋がってしまいます。この不安全行動を防止するため、現場で働くすべての人の安全意識を向上させようというのがKY活動です。 

KY活動について、ヒヤリハットとの違いと危険予知訓練(KYT)の実践という2つのポイントで解説します。

ヒヤリハットとの違い 

建設業における「ヒヤリハット」とは、実際には事故に至らなかったけれども、一歩間違えれば大事故に繋がりかねなかった体験のことです。いわゆる「ヒヤリ」としたり「ハッと」したりした危険な出来事のことです。

ヒヤリハットは、危険を感じた個人の体験を皆で共有しているので、現場全体では危険予知の一つであるといえます。ただし、改善に至るような対策の提案までは進んでいない段階です。 

KY活動では、現場に潜む危険を予知し、効果的な対策を立てて実践するまでが一つのプロセスとなります。

KYT(危険予知訓練)の実践

KYT(危険予知訓練)の実践とは、現場に潜在する危険を予測して、事故や災害を未然に防止する活動のための訓練をすることです。主にグループで話し合いながら、現場の危険を予測して対策を検討します。

KYTは、一般的に「4ラウンド法」という手法で実践されます。 

  • ・現状把握|現場の危険要因を洗い出す
  • ・本質追及|特に重要となるポイントを見出す
  • ・対策樹立|危険に対する対策を検討する
  • ・目標設定|対策を実践の行動指針とする

 4ラウンド法はKYTの実践的な手法として、多くの企業で導入されています

KY活動の目的と成果

建設現場の事故の主な原因とされるのが作業者の不安全行動です。規制区画内に勝手に進入する、障害物を危険な状態で放置する、機械の運転中に点検や修理を行うなどがその一例です。 

作業者のこのような不安全行動は、集中力の低下や危険の認識不足、思い込みや先入観によるものとされています。 

安全行動の防止であり、安全が優先される建設業において非常に重要です。またその成果として得られるのが、現場の安全性と職場環境の向上です。

KY活動の目的と建設業における重要性

作業者が不安全行動により、安全規定を無視したり安全措置を怠ったりすることが、建設業で労働災害を引き起こす原因の一つとされています。 

安全意識の欠如による不安全行動を防止するためには、作業者が現場環境を観察し、現場に潜む危険を予知する能力を養うということが重要です。 

危険に対する感性や集中力を高めて早期に危険を発見できれば、災害が起きる前に、安全な作業環境を整えることができます。 

そのためには、チームで危険の兆候を共有し議論を繰り返すという、日々のKY活動に真剣に取り組むことが求められます。

KY活動の成果は安全性と職場環境の向上

KY活動の成果とは、不安全行動のない安全意識の高い作業者が、常に現場の危険予知と対策を講じることができる職場環境の実現です。

このような職場環境は、下記のようなKY活動の成果として実現されます。 

①   作業内容・現場状況を踏まえて危険予測する

②   現場を観察し危険を特定(不安全行動・危険箇所)

③   洗い出された危険に対する改善策を確定する

④   現場関係者へ改善策を周知し実施する

⑤   ここまでのKY活動の記録と分析を行う 

安全性と職場環境の向上は、たった一度のKY活動で達成されるものではありません。日々の業務に組み込んで継続して実践していくことで形になっていくものです。

KY活動表とは?

KY活動を記録し、活動状況を「見える化」するKY活動表について、建設業のKY活動表、KY活動表の目的、KY活動表の活用方法という3つのポイントで説明します。

建設業のKY活動表

建設業のKY活動においては、「KY活動表」を作成して活用することが推奨されています。KY活動表に、その日の作業内容や現場の危険ポイント、事故を回避するために必要な対策などを記入することでKY活動の内容を「見える化」することができます。 

KY活動表があれば、過去にどのような活動を行い、どんな結果が得られたかを確認するのに非常に便利です。 

工事期間中に作業者の配置替えがあったとしても、新規入場者は現場の危険ポイントや守るべき安全行動をいつでも再確認することができます。

KY活動表の目的

KY活動表の目的はKY活動の経緯を記録することで、より的確なKY活動を実践することに繋げることです。

KY活動では、現場環境や作業内容を検討して危険を洗い出し、その危険度を評価します。そして、安全対策を具体的に検討し、決定した対策を実践してその結果を検証します。 

結果の検証後、実践した対策の効果や反省点についてミーティングを行い、改善点があれば洗い出します。 

このようなKY活動のプロセス全体を記録し、共有するのがKY活動表の目的です。 

作業者は、KY活動の記録をKY活動表で確認することで理解を深めます。そして、危険や安全に対する認識を高めて事故や災害を防止することができます。

KY活動表の活用方法

KY活動表は、現場での危険予知活動を記録するためのツール(チェックシート)です。 

活用方法としては、まず、「4ラウンド法」に基づき、危険の洗い出しと評価、対策案を打ち出し実践するという流れで活動を記録します。 

この際、作業者が現場で体験した「ヒヤリハット」なども記載し、安全ミーティングで話し合い共有します。このとき、KY活動表に記載された内容を指差し呼称で確認して、安全意識を高めるという方法をとることが多いです。 

このような活用方法によって、作業者同士の安全に関する知識や経験が共有され、現場全体の安全意識が高まります。同時に、積極的に対策を実践しやすくなり、効果的な安全管理体制の構築に繋がります。

KY活動表に記入する内容や注意点

建設業におけるKY活動表の記入のポイントは大きく3つあります。具体的な行動を示す表現を用いること、対策は実行可能であること、必ず見直して整理することの3つです。 

ここでは、より具体的に記入すべき内容や注意点について解説します。

記入すべき主な内容 

KY活動表に記入する内容として、まず基本事項を記入します。日付、作業場所、作業内容、作業人員などで、本日の安全目標があれば記載します。

次に、当日の現場状況や作業内容から、発生する可能性のある危険ポイントを具体的に記載して危険度を評価してください。そして、この危険ポイントに対する具体的な対策を記入します。 

当日の作業に従事する出席者のサインや、元請会社からの連絡事項やコメントの記載が必要な場合もあります。

記入する際の注意点

KY活動表を記入する際の注意点は、誰もが具体的に危険を認識できるように書くことです。「高所での作業は転落に注意する」だけではなく、「手すりにぐらつきや床板に不安定さがないか確認する」などの表現をしてください。 

危険を回避するための対策では、実行可能で、誰もが簡単に実行できる内容であることが大切です。安全帯を使用する、足場では常に手元足元に集中するなどのような記載をします。

KY活動表の書き方のタイプ

KY活動表の書き方(書式・様式)には、いくつかタイプがあります。 

・基本タイプ
危険ポイントと危険ポイントに対する対策が中心で、本日の目標などがあるタイプ。 

・チェック項目のあるタイプ
基本タイプに、必要とするチェック項目(服装、安全確認など)をプラスしたタイプ。

・リスクアセスメント項目のあるタイプ
リスクアセスメントはすべてのKY活動に必須ではありませんが、作業者に危険度などを認識してもらうためには有効です。 

以上のようなタイプの中から、自社のKY活動にあったものを選んで活用してください。

業種別KY活動表例文集

建設業の業種別KY活動表をチェックして参考にすることで、実際に発生した労働災害の事例を知るとともに事故防止のヒントを得ることができます。また、どのような書き方が見やすく伝わりやすいかを学ぶことも可能です。 

塗装工事業、解体工事業、土木工事業の3つの業種のKY活動表の例文を集めましたので参考にしてください。

塗装工事業

解体工事業

土木工事業

現場ポケットの紹介

現場管理に特化して高い評価を得ているアプリ「現場ポケット」は、KY活動に欠かせない現場のコミュニケーションをトーク機能で強力にサポートできます。

現場単位でのグループチャットが可能で、素早い情報交換と共有が可能です。また、周知したい重要事項は、掲示板にピン留めできるので見落とし防止にも繋がります。 

現場ポケットは、初期費用無料でランニングコストは基本14,850円(税込)/月、オプション費用は一切かからず、アカウント数・データ容量、現場登録数が無制限で利用可能です。

まとめ

建設業のKY活動(危険予知活動)を「見える化」するKY活動表について、以下の内容で解説しました。 

  • ・KY活動(危険予知活動)の概要
  • ・KY活動の目的と成果
  • ・KY活動表の概要
  • ・KY活動表に記入する内容や注意点
  • ・業種別KY活動表例文集
  • ・KY活動のための現場コミュニケーションをサポートする「現場ポケット」の紹介 

KY活動表に、その日の作業内容や現場の危険ポイント、事故を回避するために必要な対策などを記入することでKY活動の内容を「見える化」することができます。 

そして、KY活動で安全作業を続けていくために、現場でのコミュニケーションの質とスピード感を向上させるなら「現場ポケット」導入の検討をおすすめします。


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