写真検索&報告書作成時間を劇的改善した、現場業務の大幅効率化術とは?

2025-12-05

写真検索&報告書作成時間を劇的改善した、現場業務の大幅効率化術とは?

「写真アルバム」が増える一方で、必要な写真が見つからない。
1つのトークルームに従業員も協力業者も全員集合し、写真も情報も混在してしまう

──そんな「探せない・紐づかない」課題に直面していた株式会社メメントホーム様。
今回は、協力会社として使い慣れていた現場管理アプリ「現場ポケット」を本格導入し、写真検索時間の短縮や報告書作成の効率化、そして全社標準ツール化への一歩を踏み出した同社の事例をご紹介します。導入の決め手や具体的な効果、今後の展望について率直な声をお届けします。

1つのトークルームで情報共有、その結果は「探せない・紐づかない」

――「現場ポケット」を導入される前は、どのような課題やお悩みを抱えていましたか。

※イメージ写真

古川さん:もともとLINEで現場の写真を管理していたのですが、現場数が増えるにつれて、だんだんと限界が見え始めました。

最初のうちは「施工アルバム」という名前で運用していたのですが、すぐに収まりきらなくなり、「施工アルバム2」「施工アルバム3」と、アルバムだけがどんどん増えていったんです。

当時は、「アルバムを分ければ管理できるだろう」と考えていたのですが、現場ごとの写真がどこに入っているのかが一目で分からず、後から探すときに非常に苦労しました。

※イメージ写真

例えば、お客様へお渡しする資料を作る際、「あの現場の完了写真はどこだったかな?」と思って探し始めても、アルバムをいくつも開いては閉じて…という作業の繰り返しで、すぐに時間が過ぎてしまうんです。

お客様の写真がどこにあるのか探すだけで相当な時間を取られていましたし、精神的な負担も大きかったです。

結果的に、写真の管理に追われてしまい、本来注力したい現場の段取りやお客様対応に時間を割ききれない、という本末転倒な状況になっていました。管理が追いついていないと感じる場面が増えていったのが、導入前の正直な実情でした。

――現場ごとにグループを作っていたのでしょうか。

古川さん:現場ごとにグループを分けていたわけではなく、一つのトークルームに現場の作業員全員と協力業者さんなども含めて入ってもらっていました。

そこに「〇〇現場の施工アルバムです」といった形で写真を共有していたんです。
現場ごとにルールをきっちり決めて運用していたわけではなく、「とりあえずここに写真を上げておいてください」と伝える運用だったので、後から振り返ると、情報が混ざりやすい体制だったと思います。

特に大変だったのは、最終的に写真を印刷してお客様用の資料を作成する場面です。

肝心な写真が抜けていたりすることがよくありました。
お客様のお名前と写真がきちんと紐づいていないこともあり、印刷してから「ここの情報がなかった!」と気づいて、再度探し直しになることも少なくありませんでした。
しかも、LINEだと一度に一覧で写真を整理するのが難しく、1枚1枚スクロールして写真を探す必要があります。

そのため、「ここまでは確認した」という区切りも付けにくく、同じ写真を何度も見返してしまうこともありました。時間も手間もかかりますし、写真の重複や不足が起こってしまうのも無理はない、という状況でした。

協力会社としての利用が“決め手”に!比較いらずで導入を決定

――現場ポケットを知ったきっかけを教えてください。

※イメージ写真

古川さん:現場ポケット」自体は、もともと協力会社として利用していたので、以前から存在は知っていました。
私たち自身も人工計算を自社で行っていたのですが、その運用がなかなか大変で…。

1日ごとに紙の日報やLINEで「何時から何時まで現場に入りました」といった報告が上がってくるのですが、それを月40現場分ほど、後からLINEと紙の日報を照らし合わせて本当に正しいかどうかを一つひとつ拾い出して確認していました。

例えば、「この職人さんはこの日に本当にこの現場に入っていたのか」「この時間配分は妥当なのか」といった確認作業だけで、かなりの時間を費やしていました。

そんな中で、協力会社として「現場ポケット」を使っていた時に、「こうやって開始時刻を入力すれば、あとはすべて自動で記録されるんだな」というイメージを最初から持てたのは大きかったです。

※イメージ写真

使い勝手もある程度分かっていましたし、「これなら自社の運用にもそのまま当てはめられそうだ」と感じました。
正直なところ、他社サービスと詳細に比較検討するというより、「現場ポケットなら、既に現場が使い慣れている」「必要な機能がそろっている」という安心感がありました。そのため、「だったら自社でも本格的に導入しよう」と、スムーズに決断できました。

写真検索は時間半分、報告書は最大30分短縮 “ムダ時間”が一気に削減

――現場ポケットを導入した効果を教えてください。

古川さん:導入後にまず実感したのは、写真を探す手間が大幅に減ったことです。
現場ごとに写真が整理され、どの案件の写真かが一目で分かるようになったことで、「あのアルバムかな」「いや、こっちだったかな」といった行ったり来たりがなくなりました。

以前の半分ほどの時間で、必要な写真を見つけられるようになった感覚があります。また、報告書についても効果を感じています。

お客様や社内向けにときどき報告書の作成依頼があるのですが、以前は別のアプリを使って作成していました。
現場の写真はLINE、人工や作業内容の管理は紙や別アプリ…と、情報が複数のツールに分散していたので、「まず写真を拾って」「次に報告書アプリを開いて」「内容を転記して」と、作業の切り替えが多かったんです。

「現場ポケット」に一本化できたことで、写真も情報も同じアプリ内で完結するようになりました。その結果、今では1件あたり5〜10分程度で報告書を作成できています。

※写真管理画面イメージ

前は1件につき30〜40分かかることもあったので、今は1件あたり20〜30分ほど短縮できていると思います。

案件数が多い月ほど、この差は大きく効いてきます。写真を探していた時間や、報告書のためにあちこちのツールを行き来していた時間を削減できたことで、空いた時間をほかの重要な業務に充てられるようになりました。

例えば、現場の進行管理により細かく目を配ったりと、「品質を上げるための時間」に置き換えられている感覚があります。
単純に楽になっただけでなく、仕事の質そのものも底上げされていると感じています。

特定の人だけのツールから会社の標準へ

※イメージ写真

――現場ポケットの今後の活用について、展望を教えてください。

古川さん:今の課題として感じているのは、まだ一部の担当者しかきちんと使いこなせていないという点です。
せっかく「現場ポケット」で管理できそうな案件が山ほどあるのに、まだ登録されていない案件もたくさんあります。

案件一覧をパッと見たときに、「この現場は頻繁に更新されているのに、こちらはある時点で更新が止まっている」といった偏りが見受けられるのが現状です。

使い始めると便利さを実感して継続して使ってくれるのですが、使わないときはまったく使われていない、というばらつきがあるんです。今後は、特定の人だけが使うツールではなく、会社としての標準ツールにしていきたいと考えています。

そのための一歩として、未着工の案件についても、「現場ポケット」上で工程表まで作成を完了している状態を目指しています。

まずは足元の目標として、50件分の未着工案件を「現場ポケット」に登録し、工程表まで作成する予定です。そこまでできるようになれば、人員の振り分けや職人さんの稼働状況が一目で分かるようになります。
「この週は職人が足りなくなりそうだから段取りを変えよう」「この現場は余裕がありそうだから、別の案件を前倒しできるかもしれない」といった判断も、より早く・正確に行えるはずです。

最終的には、「現場ポケットを開けば、現場の状況や予定がすぐに分かる」という状態を全社で実現したいと思っています。そのためにも、引き続き、現場のメンバーが使い続けやすい仕組みづくりや、定着に向けたサポートにも期待しています。


こちらの記事もおすすめ!