従業員わずか3名の少数精鋭で外構工事を手掛ける株式会社心エクステリアデザイン。
案件増加に伴い、紙ベースの管理や口頭・記憶に頼る報告体制では、業務の限界を迎えていました。過去の確認作業に多くの時間を奪われ、「働き方改革」への対応も曖昧という経営上のリスクも抱えていました。
同社が選んだのは、中小企業の規模感とコストに最適化された現場管理アプリ「現場ポケット」です。
導入後、「どこでも情報共有・勤怠管理が可能」というシンプルな機能が、いかにして同社の業務効率を劇的に改善し、従業員の主体的な意識と安心感をもたらしたのか。その詳細を伊藤さんにお伺いしました。
紙管理と「記憶に頼る」業務体制の限界
――現場ポケット導入前の具体的な課題やお悩みを教えてください。

伊藤さん:案件やお客様が増えるにつれて、従来の管理体制ではもはや限界でした。
導入前はすべて紙ベース、あるいは個人の記憶に頼る管理だったため、「この案件はどうだったかな?」と過去の情報を確認する作業が頻繁に発生し、非常に非効率でした。この体制の最大の問題点は、時間の浪費と業務の煩雑さです。
確認や報告のためにその都度、電話をする必要があり、現場と事務作業の双方が時間を奪い合っていました。紙ベースの管理では、情報を「渡す」「伝えなければならない」という物理的なアクションが必ず発生し、これが業務効率を著しく低下させていました。
さらに、報告の情報が一度、現場の担当者に集約され、そこから改めて私の元へ届くという二重の手間とタイムラグが発生していました。結果として、業務全体に非効率な「待ち」の時間が生まれていました。
――紙や口頭での管理体制が、社内の従業員や管理体制に与えていたどのような影響を与えていましたか。

伊藤さん:以前は、勤怠や作業時間の管理は「基本残業しないでね」といった曖昧な感覚に頼っており、ほとんど徹底されていませんでした。
しかし、「働き方改革」の推進により、残業時間などの管理が厳格化され、これまで「なあなあ」になっていた部分を正確に把握・明確化する必要に迫られました。
このままでは労働基準法への対応がおろそかになり、重大な経営リスクとなりかねません。実際、管理が不徹底だった時期に、従業員から残業時間に関して詳しく指摘を受けた出来事があり、これを機に「早急に、正確な記録と履歴管理を徹底しなければならない」という強い危機意識を持ちました。
正確な打刻と集計がデータとして残り、個人の残業時間も明確に出せる環境が、私たちには絶対に必要だと痛感しました。
中小企業に合ったシンプルさとコストパフォーマンス
――数あるツールの中から、現場ポケットを選定された決め手を教えてください。

伊藤さん:決め手は、当社の事業形態に合った機能のシンプルさ、コストパフォーマンス、そして導入のしやすさの三点です。WebやDX展で多くのツールを検討しましたが、他社製品の多くは機能が複雑で高額であり、大手ゼネコンや大規模な工務店向けだと感じました。
当社のように、エンドユーザーをメインに比較的小規模な外構工事を手掛け、少人数で運営している企業にとって、機能が多すぎるとオーバースペックになり、コストが見合わないというジレンマがありました。
私たちは、高度な工程管理機能よりも、「日々の日報管理と情報共有」を確実に、低コストで実現できることを最優先していました。現場ポケットは、まさにその要件を満たしており、導入への大きな後押しとなりました。
――導入はスムーズでしたか。

伊藤さん:導入は非常にスムーズでした。私自身が初期設定を問題なく完了でき、従業員や協力会社への通知も滞りなく行えました。この導入のスムーズさが、大きなハードルを取り除いてくれました。
従業員への定着についても、現場ポケット自体の操作性のシンプルさが功を奏しました。当初5人ほどいた従業員が「漏れることなく全員が使えた」という事実が、このツールの現場での適合性を物語っています。
特に、スマートフォンで好きな時間に記録し、好きな時に確認できることが、現場の働き方に大変合致しました。今では、従業員全員が写真撮影や情報共有を習慣化しており、「ないと困る」ほど業務に深く根付いています。
現場情報を見える化!今やなくてはならないツールに
――現場ポケット導入後、最も改善された効果は何ですか。

伊藤さん:導入後、最も改善された効果は、作業効率と情報共有の劇的な迅速化です。
具体的なコスト削減額の算出は難しいですが、電話や紙ベースでの煩雑な確認作業に取られていた「ちょっとした時間」が大幅に削減され、業務効率は確実に向上しました。
事務・経営面でのメリットとしては、曖昧だった勤怠管理が明確になり、従業員一人ひとりの残業時間が正確に把握できるようになりました。
また、更新された図面や資料をすぐにアップロードできるため、人為的なミスを防ぐ仕組みが整いました。これが、過去に抱えていた経営リスクを解消し、大きな安心感につながっています。
さらに、現場でのメリットとしては、現場の担当者が誰がどこにいるかをアプリで瞬時に把握できるため、次の現場への人員配置やスケジュール調整が迅速に行えるようになりました。
現場の状況が「見える化」されたことで、私だけでなく、従業員同士や協力業者も含めて、自分が休んでいる間も業務がどのように動いているかを把握できるようになり、現場間の連携が強化されました。
今や、従業員からも「現場ポケットなしでは仕事が大変だ」という声が上がっています。
初めてのDX化に最適
――現場ポケットの満足度と導入を検討されている企業様へメッセージをお願いします。

現状、大満足です。現場ポケットは私たちにとって「ないと困る」ツールであり、慣れてしまっているため日常のありがたみは感じませんが、なかった頃を考えると業務は成り立ちません。今後は、案件が増加した際に、まだ使い切れていない工程表機能などを活用し、さらなる効率化を目指したいです。同業者の方々、特に日報管理や情報共有で試行錯誤している中小企業には、現場ポケットを心からお勧めします。操作がシンプルで導入のハードルが低く、現場の者もストレスなく使えるため、初めてのDX化には最適です。