紙の日報から脱却し、リアルタイムな進捗共有で状況確認の手間をゼロにした設備工事業の事例

2025-12-22

紙の日報から脱却し、リアルタイムな進捗共有で状況確認の手間をゼロにした設備工事業の事例

株式会社みらい設備様では業種の特性上、同じ現場への再訪が1か月後になるなど、訪問間隔が空くことが日常的に発生します。
以前は紙の日報とLINEで現場を運用していましたが、1か月前の現場状況を詳細に把握できず、手戻りが発生することが大きな課題でした。
代表の江崎さんは、高機能すぎる他社ツールではなく、現場の使いやすさを最優先して「現場ポケット」を選定。
導入後、どのように職人の意識が変わり、現場の生産性が向上したのか。その軌跡を詳しく伺いました。

情報の「個人所有」が引き起こす現場の混乱

――現場ポケット導入前、どのような課題を抱えていらっしゃいましたか。

※イメージ写真

江崎さん: 大きく分けて2つありました。

一つは、「紙の日報」による情報の不透明さです。以前は各自が紙に書いて提出していましたが、その内容は書いた本人と私しか見ることができず、他の従業員には一切見えませんでした。
うちの業種は一箇所にずっと通い詰めるのではなく、基礎工事で1回行き、1ヶ月後にまた行く、というように間隔が空くんです。

しかも、日によって現場に行く担当が変わることもあります。そうなると、「前回どこまでやったか」という引き継ぎが非常に難しく、情報の「個人持ち」が現場の混乱を招いていました。

――LINEグループでの共有も試されたそうですが、うまくいかなかったのでしょうか。

※イメージ写真

江崎さん: はい。LINEも使っていましたが、6名で複数の現場を同時にこなすと、トークが凄まじい量になって情報が流れてしまうんです。
数日後や1週間前の情報を遡って探すのが本当に大変で……。

また、写真管理も各自がパソコンのデスクトップにフォルダを作って保存していたため、どうしても「自分専用」のデータになってしまい、会社全体で共有できる仕組みが全くありませんでした。

―― そうした「共有不足」が、実務にどのようなマイナス影響を与えていましたか。

※イメージ写真

江崎さん: 「現場に行ってみないと状況がわからない」という手間が頻発していました。

1ヶ月前の現場のことなんて、担当者も細かくは覚えていません。電話で聞いても「うろ覚え」だったり、写真があっても周囲の状況が写っていなくて判断がつかなかったり。
結局、現場で土を掘り返してみて初めて「あ、まだここまでしか終わっていなかった」と気づく。材料が足りなくて取りに戻る。

そんな無駄な手間が積み重なって、大きな負担になっていました。

自社の身の丈に合ったツールを

――現場管理ツールの導入にあたって、他社製品と比較はされましたか。

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江崎さん: 最初は、元請けさんが使っている他社アプリを検討しました。
ただ、価格が非常に高く、当社とっては実行予算や受発注までの機能は必要なく、「ただ単純に現場を管理したい」という目的にはオーバースペックでした。

他にも数社見ましたが、費用面の問題や、知人から「操作がしにくい」という声を聞いたりしました。その点、現場ポケットは圧倒的に安かったですし、機能もシンプルで当社の業務内容に非常にマッチしていました。

帰社後の事務作業30分が「明日の準備時間」に

――現場ポケット導入後、具体的にどのような改善が見られましたか。

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江崎さん: 作業効率の向上、ミスの減少、そして情報共有の迅速化。
この3つ全てが叶いましたね。今は、前の工程の写真とコメントを見れば、担当者が変わっても「あ、ここまでやってあるんだな」とすぐに作業を始められます。

いちいち前回の担当者に電話して確認する時間がなくなりました。

――職人さんの「日報」に対する意識も変わりましたか。

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江崎さん: 劇的に変わりました。以前は、現場から帰ってきてから思い出しながら夕方に日報を書いていたので、どうしても書き忘れや出し忘れが2〜3割はありました。
今は「現場が終わったらその場で入力しないと、次の現場に行ってはいけない」とルール化しています。スマートフォンで写真を撮って、その場で進捗を打ち込む。

これが癖になったことで、記憶が鮮明なうちに記録が残るようになりました。

――事務作業の時間短縮についても効果があったそうですね。

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江崎さん: 大きかったですね。
以前は事務所に戻ってから20〜30分かけて日報を書いていましたが、今は現場で日報作業が終わっているので、その浮いた30分で「明日の段取り」ができるようになったんです。
翌日の現場に必要な材料や道具を前日のうちに準備しておけるので、朝のスタートも非常にスムーズになりました。

現経営者の管理時間も「24時間いつでも」に

――経営者である江崎さんご自身の管理の仕方はどう変わりましたか。

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江崎さん: 以前は事務所のパソコンから写真を確認していたので、すべての把握が曖昧になっていましたが、今はいつでもどこでも、スマートフォン一つで全ての現場が把握できます

夜、ご飯を食べながらでも「ああ、今日はここまで終わったんだな」とリアルタイムに確認できる。

もし写真が足りなければ、その場ですぐトークで「もうちょっと詳しく撮っておいて」と指示が出せます。職人がまだ現場にいるうちに伝えられるので、情報の精度が格段に上がりました。

――従業員さんにとっても、メリットはありましたか。

江崎さん: 電話連絡の回数が減ったので、自前の携帯電話の通話代が浮いたんじゃないですかね(笑)。現場ポケットのトークで済むので。
また、情報の「言った言わない」がなくなり、自分たちの仕事に自信を持って取りかかれるようになったのは、モチベーションの面でもプラスだと思っています。

今後の展望、みらい設備の「要(かなめ)」として

――現場ポケットの満足度を評価するといかがでしょうか。

江崎さん: 「非常に満足」です。正直、現場ポケットなしでは、もううちの業務は成り立ちません。今や「みらい設備」の要(かなめ)になっています。

――今後検討されている企業様へ、アドバイスがあればお願いします。

江崎さん: 現場をしっかり管理したいと考えているなら、これほどもってこいのソフトはないと言いたいですね。高価な多機能ツールも良いですが、まずは現場が使いこなせて、しっかり管理が回ることが一番大事ですから。

――今後の活用について、展望をお聞かせください。

江崎さん: 今は写真共有とトークがメインですが、今後は「顧客管理機能」をもっと活用していきたいです。特定の元請けさんに紐づいた現場を一覧でパッと出せるように整理して、さらに管理の精度を高めていきたいですね。


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