現場の情報が散逸し、報告書作成に1時間以上を費やしていた株式会社後藤塗装。多くの同業者が抱える共通の課題を、現場ポケットがどのように解決したのでしょうか。
今回は、導入前のリアルな悩みから、導入の決め手、具体的な業務フローの変化、そして報告書作成時間の50%削減といった劇的な効果まで、同社の後藤社長に詳しくお話を伺いました。
複数ツールに散らばった情報管理が課題だった日々
――現場ポケットを導入する前の課題を教えてください。

後藤さん:導入前の最大の課題は、現場の情報が散逸していたことでした。
職人との連絡はLINE、見積書や請求書はExcel、施工写真は別の写真管理ソフトと、データが複数の場所に点在していたのです。
LINEはメッセージがすぐに流れてしまい後から追うのが困難で、Excelはマクロを組んでいたため特定のスタッフしか扱えない状態。
「なんとかやりくりしている」といった感覚でしたね。報告書の作成も、写真のサイズ調整や文言入力に1時間から1時間半もかかり、案件管理においても「どこに何があるのか分かりにくい」というストレスが常につきまとっていました。
――多くの塗装店でよく聞くお話ですね。

後藤さん:おっしゃる通りです。さらに、Excelでの報告書作成では写真のサイズがばらつき、調整に手間がかかっていました。現場ごとに見た目も微妙に異なってしまうため、お客様への説得力が損なわれるのではないかと、ずっと懸念していたんです。
情報集約の可能性に光を見出した加盟店会議
――そのような状況で、現場ポケットを最初に知ったきっかけを教えてください。

後藤さん:アステックペイントが主催する全国加盟店会議に参加した際のことです。
「こんなツールがあるよ」とご紹介いただき、そこで初めて現場ポケットの存在を知りました。
写真も報告書も一元管理できると聞き、「これなら、あちこちに散らばった情報を一つにまとめられるかもしれない」と、強い関心を抱きました。
――実際に導入を決めたポイントは何だったのでしょうか。

後藤さん:決め手は主に二点あります。
一つ目は「誰でも報告書を作成できるテンプレートが用意されている」点です。
以前は文章からレイアウトまで全て手作業で仕上げていましたが、現場ポケットにはあらかじめ雛形がありますので、写真と最低限のコメントを入力するだけで体裁の整った報告書が完成します。もう一つは、写真管理のしやすさでした。黒板合成やタグ付けが現場で完結するため、職人がアップロードした写真を私が後から選ぶだけで済むようになったのです。
導入時のオンライン説明会も非常に分かりやすく、Webブラウザだけで利用できるため、特別なインストール作業も不要でした。
「これなら職人も営業も、同じ画面でスムーズに操作できる」と確信し、契約に至りました。
――導入作業自体はスムーズでしたか。
後藤さん:はい、非常にスムーズでした。オンラインでの初期設定サポートが一度。
それ以降は、メールで送られてきたマニュアルを見るだけで十分に運用できました。
パソコン版はブラウザからすぐにアクセスできるため、アプリをインストールして起動できないといったトラブルも一切ありませんでしたね。
導入にかかるコストも時間も、比較的短期間で済んだと記憶しています。
報告書が1時間→30分に短縮!職人連携×事務所効率化で実現した新フロー
――現在の具体的な業務フローを教えてください。

後藤さん:現在の業務フローは次のようになっています。現場では職人がスマートフォンで写真を撮影し、その場で黒板を合成し、必要なタグを付けてアップロードします。
私は事務所でタグ検索を行い、必要な写真を一括ダウンロードすることなく、直接報告書テンプレートに流し込んでいます。コメントも簡単に修正できるため、30分もあれば報告書が完成します。
図面やヒアリングシートは紙で受け取ることが多いため、これらをスキャナーでPDF化し、案件フォルダに保存するようにしています。
現場ごとにトークルームとファイル置き場が分かれているおかげで、「あの図面はどこ?」といった電話も減少しました。
――導入後どのような効果を感じていますか。

後藤さん:導入後、いくつかの効果を感じています。まず、報告書作成時間が半分以下に短縮されました。以前は1時間かかっていた作業が、写真が多めの場合でも30分弱で完了します。
写真のリサイズやレイアウト調整に頭を悩ます必要がなくなった点は非常に大きいです。また、現場ごとにトークルームやファイル置き場が整備されたことで、「あの資料はどこだったかな」と探す時間が大幅に削減されました。

LINEのように過去のメッセージを延々とスクロールする手間もありません。さらに、業務が分散できるようになった点も大変助かっています。
これまでは写真整理も報告書作成も私一人に負荷が集中していましたが、今では職人がタグ付けした写真をアップロードし、各担当者が報告書を作成、私は最終チェックを行うだけ。
これにより、私の業務負担は明らかに軽減されました。
お客様からも「写真が整理されていて見やすい」「報告書が分かりやすい」とご好評いただいており、競合他社との差別化にもつながっていると感じています。
現場のバックオフィス業務を丸ごと軽くするツール
――最後に現場ポケットへの感想をお願いします。

後藤さん:顧客管理も施工写真も、全てが直感的に操作できる点が大きな魅力です。
写真をタグで検索できるため、目的の写真を探す時間が圧倒的に短縮されますし、タグ名がテンプレートだけでなく、自社の業界や言葉に合わせてカスタマイズできる点も大変気に入っています。
導入当初は、当社の職人たちもアナログ志向が強かったのですが、今では25歳の若手から40代半ばのメンバーまで、誰もがごく自然に使いこなしています。
若い世代ほどスムーズに慣れるでしょうし、ベテランの方々も一度慣れてしまえば「これが当たり前」になると思います。
もし導入を迷われている方がいらっしゃいましたら、ぜひ一度お試しいただきたいと思います。