材料発注の「言った言わない」をゼロに。出荷証明書作成の手間も消滅!協力会社を巻き込んだ現場ポケット活用

2026-01-28

材料発注の「言った言わない」をゼロに。出荷証明書作成の手間も消滅!協力会社を巻き込んだ現場ポケット活用

屋根工事・板金工事のスペシャリストとして活躍する株式会社黒田板金工業。
同社では、一つの現場に関わる人数が多く、自社の職人に加えて、材料屋、運送屋、クレーン屋など、多岐にわたる協力会社との密な連携が不可欠でした。

かつてはFAXや電話、メールが混在し、情報の行き違いが絶えなかったという同社。現場ポケットの導入によって、いかにして連絡を一本化し、業務効率を劇的に向上させたのでしょうか。そこには、現場管理のデジタル化がもたらした「社員の意識改革」がありました。代表の黒田さんにお話を伺いました。

FAXと電話に依存した「多重連絡」の限界

――現場ポケットを導入前の課題を教えてください。

黒田さん

黒田さん: 一番は情報共有の煩雑さです。一つの現場を動かす際、地図や施工期日の情報を、職人だけでなく材料屋さん、運送屋さん、クレーン屋さんといった関係各所に、それぞれ個別に連絡しなければなりませんでした。以前は主にFAXや電話、メールを使っていましたが、いちいち全員に連絡を回すのが非常に手間でした。
何とか一つの場所で、全ての関係者が同時に情報を把握できる環境を作りたいと、ずっと悩んでいました。

――アナログな連絡体制によって、実務上どのような負担がありましたか。

黒田さん: 材料発注における「言った言わない」のトラブルです。頼んだはずの材料が届いていない、搬入時間が違う、そもそも発注自体が完了しているのか不明……といった確認作業に、管理部門の時間が奪われていました。

当時はLINEも使っていましたが、あくまで1対1や限定的なグループでのやり取り。証拠は残るものの、現場に関わる「全員」で情報を同期するには限界がありました。

下請け目線で「使いやすい」シンプルさ

――現場ポケットを知ったきっかけと、選ばれた理由を教えてください。

※イメージ写真

黒田さん: 同業の塗装屋さんからの紹介です。実は元請けさんが使っている他社のサービスも、下請けとして触る機会はありました。
ただ、そちらは元請けさん向けの機能が非常に多く、自分たちのような立場の人間にはオーバースペックに感じることがあったんです。現場ポケットはもっと自分たちの目線に近く、画面が見やすくて直感的でした。

「これなら自社でも使いこなせそうだ」と感じたのが決め手ですね。

連絡ミスは最大7割減。発注業務の「分業化」に成功

――導入後、具体的にどのような効果が見られましたか。

黒田さん: 情報共有の迅速化とミス防止、ここが最大のメリットです。例えば現場の地図ですが、以前は個別で連絡して伝えていたのですが、今は現場ポケットに添付しておくだけ。

「現場ポケットを見て」の一言で全員が場所を把握できるので、地図に関する連絡はほぼゼロになりました。FAXを送ることも、もうほとんどありません。

――材料発注のやり方も変わりましたか。

黒田さん: 劇的に変わりました。今はトーク画面で注文内容を共有しています。

これにより、材料屋さんに対しても「発注した・していない」のエビデンスが明確になります。さらに、返品管理もアプリ内で行っています。

返品する材料があれば「これ返品します」とトークに打ち込む。材料屋さんがそれを見て回収してくれるので、在庫管理が楽になりましたし、すべてアプリ内で完結できるようになりました。

――事務作業において、特に驚きの効果があった部分はどこでしょうか。

黒田さん: 「出荷証明書」の作成が、ほぼゼロ工数になったことですね。以前は、元請けさんに提出するために材料を洗い出し、手書きで書類を作って材料屋さんに依頼していました。

今は「履歴にある分で証明書を作って」と伝えるだけ。正確な履歴が残っているので、集計の手間がなくなりました。時間で言えば、100%削減されたと言っても過言ではありません。

IT導入が育む「社員の自覚と責任感」

――従業員の方々や協力業者さんの動きに変化はありましたか。

黒田さん: 社員や職人に「自覚」が生まれました。

注文した内容をトークで共有しているので、職人は「頼んでいないものは届かない」と理解しています。もし現場で材料が足りないと思えば、自分で気づいて「追加が必要です」と能動的に動かなければなりません。

「誰かのせいにできない」状況を作ったことで、一人ひとりが自分の仕事に責任を持つようになり、管理部門の手が離れるようになりました。マネジメントツールとしての側面も非常に大きいと感じています。

さらなる高み、工程管理の活用へ

――現場ポケットの満足度を教えてください。

黒田さん: 5段階で言えば4です。現状でも非常に満足していますが、まだまだ自分たちが機能を使いきれていないという、今後の期待を込めた「4」ですね。
同業他社にもぜひ勧めたいです。単なる効率化だけでなく、社員の意識向上にもつながるので、導入する価値は十分にありますよ。

――今後、どのように活用を広げていきたいですか。

黒田さん: 次は「工程管理機能」に挑戦したいと考えています。今はまだトークと写真がメインですが、工程表までデジタル化できれば、さらに現場の管理が強固になるはずです。サポートの方にレクチャーをいただきながら、一歩ずつ進めていきたいですね。


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