建築業界において、避けては通れないのが日報の作成と保管、そして集計業務です。工事部約10名を抱える中央建設株式会社では、長年紙ベースでの日報運用を続けてきました。
しかし、3年間の保管義務に伴う書類の山と、事務員による膨大な集計作業が大きな経営課題となっていました。
現場ポケットの導入により、一時間かかっていた事務作業はわずか10分にまで短縮。情報の振り返りも一瞬で完了する体制を構築しました。デジタル化がもたらした業務効率化の実態について、工事部担当の笹間さんにお話を伺いました。
紙の日報が生んでいた「膨大な保管コスト」と「集計の限界」
――現場ポケットを導入される前、どのような課題や悩みを感じていましたか。

笹間さん:一番の悩みは、紙ベースで運用していた日報の管理でした。とにかく手間がかかっていました。現場の作業内容や使用した機械などをすべて紙に記入して報告していたのですが、まずその「紙の保存」が大変でした。
――建築業界では書類の保管義務もありますよね。
笹間さん:そうなんです。日報は3年から数年間は保存しておかなければなりません。従業員80名規模の会社で、私の所属する工事部だけでも毎日10枚近くの日報が出てくる。
それが数年分となると、もう事務所の中が紙の束で埋め尽くされてしまうほどの膨大な量になっていました。
――過去の日報を振り返る際にも、ご苦労があったのではないでしょうか。
笹間さん:ええ。たまに1~2ヶ月前の動きを振り返りたい時があるのですが、紙だと「あの現場に誰が行っていたか」を探し出すだけで一苦労です。
束の中から一枚一枚めくって確認しなければならず、情報の検索性が非常に低かった。現場の請求業務を行う際、誰がどこで何をしていたのかを一目で把握できる環境が必要だと痛感していました。
事務員の負担をゼロへ。集計時間を1時間から10分に短縮
――導入の決め手となったのは、どのような点でしたか。

笹間さん:もともとは「事務員さんの集計作業を楽にしてあげたい」という思いがきっかけでした。以前は、職人が出した日報に社長が印鑑を押し、それを事務員が人別に仕分け、さらに手作業でファイリングして3年間保存する……という流れでした。
この一連の作業が、客観的に見て非常に無駄が多いと感じていたんです。ネットで色々なシステムを調べて、3社ほどZoomなどで説明を聞いて比較検討しました。中には多機能なものもありましたが、うちは「日報の使いやすさ」を何より重視していました。
コスト面と、現場の人間が迷わず使える直感的な操作性。このバランスが最も良かったのが現場ポケットでした。
――実際に導入してみて、事務作業にはどのような変化がありましたか。
笹間さん:劇的に変わりましたね。作業効率で言えば、半分の改善どころではありません。これまで集計に1時間かかっていた作業が、今では10分程度で終わっています。80%以上の工数削減につながっていますね。
――具体的に、どの機能がその効率化に寄与していますか。

笹間さん:「集計表の出力機能」が非常に便利です。これまで日報を一枚ずつめくってExcelに打ち直していたような作業が、現場ポケット上で現場を指定して出面を確認するだけで完結します。
どの現場に、いつ、誰が行ったか。これがボタン一つでExcelデータとして出力できるので、請求業務のスピードが格段に上がりました。
導入は「非常にスムーズ」。現場に寄り添ったシンプルさが鍵
――新しいシステムの導入にあたって、現場での混乱はありませんでしたか。

笹間さん:全くと言っていいほどありませんでした。非常にスムーズに運用に入れたと思います。特にサポートの方にレクチャーを受ける必要もなく、自分たちで使い始めることができました。
うちは現在、工事部の約10名でメインに活用していますが、とにかく「日報を出す側」も「管理する側」も操作が簡単なのがいいですね。難しい機能が多すぎると現場は敬遠してしまいますが、現場ポケットは日報という自分たちのやりたいことに特化して使い込めるので、定着も早かったです。
――現在はLINEも併用されているとのことですが、使い分けはどうされていますか。
笹間さん:メッセージのやり取りなどは、今のところ慣れているLINEで行っています。ただ、LINEだと写真やアルバムの保存期間に制限があったり、後から見返せなくなったりするデメリットがあることも理解しています。
現場ポケットは容量が無制限だと聞いているので、今後は現場の施工状況を「広報用」や「社内共有用」として少しずつ写真に残していくのもいいかな、と考え始めています。
「紙には戻れない」。同じ悩みを持つ企業へ伝えたいこと
――現場ポケットの満足度を教えてください。

笹間さん:文句なしに満足しています。事務員の残業を減らし、保管スペースの問題も解決してくれました。何より、必要な情報にすぐアクセスできる安心感は、一度味わうともう紙の運用には戻れませんね。
――導入を検討されている同業他社の方へ、アドバイスがあればお願いします。
笹間さん:もし今、日報を紙で運用していて、その集計や保管に手間を感じているのであれば、迷わず導入をお勧めします。うちは「日報」という一つの機能に絞って使い始めましたが、それだけでも十分に元が取れるほどの効果を実感しています。
まずは自社の業務の中で、どこが一番のボトルネックになっているかを見極めること。それが事務作業や書類管理なのであれば、現場ポケットは最高にコストパフォーマンスの良い投資になるはずです。
――今後の活用展望についてお聞かせください。
笹間さん:まずは現在の日報運用をしっかりと継続しつつ、先ほど言ったような「写真の蓄積」にも挑戦してみたいですね。「この現場ではこういうやり方で仕事をした」という記録を写真で残しておけば、後進の育成や技術の継承にも役立つはずです。日報から始まったデジタル化を、さらに一歩進めていければと考えています。