塗装工事を中心に事業を展開する株式会社愛知建装。同社ではかつて、コミュニケーションの主軸であったLINEでの現場管理に、多くの課題を抱えていました。
プライベートと仕事の連絡の混在、トークルームの乱立、そして深刻だったのはファイルの保存期間の問題。現場ポケットの導入は、これらの課題をいかにして解決し、業務効率を向上させたのでしょうか。
ファイル再送付の手間をゼロにし、情報共有の質を高めた活用術について、代表の三浦様にお話を伺いました。
LINE依存の情報共有、その限界とは
――現場ポケットを導入する前は、どのような課題がありましたか?

三浦さん:一番の課題は、コミュニケーションツールとして利用していたLINEの管理が煩雑になっていたことです。現場ごとにトークルームを作成していくと、あっという間に数が増えてしまいます。
個人の携帯で利用しているので、当然プライベートな連絡と仕事の連絡が混在してしまい、情報が探しにくく、見づらかったのが悩みでした。
――プライベートと仕事の連絡が混在することで、実務上どのような問題が起きていましたか?
三浦さん:特に深刻だったのが、ファイルの保存期間の問題です。LINEでは、PDFなどで送った仕様書や工程表が、1週間ほどで閲覧できなくなってしまいます。
私たちの工事は2〜3週間続くことがほとんどなので、職人が「あの資料を確認したい」と思ったときには、もうデータが消えているという事態が頻繁に起こっていました。
そのたびに事務員がファイルを再アップロードするのですが、現場の数だけその手間が発生します。これが非常に非効率でした。
また、事務員が不在の時に職人から資料の再送を頼まれると、外出中の私では対応できないこともありました。会社に戻らないと元データにアクセスできないため、結果的に職人の作業を止めてしまうことになり、これは大きなストレスでしたね。
――LINE以外での情報共有も検討されましたか?
三浦さん:以前、お客様と職人が直接やり取りをする「交換日記」のようなアナログな方法を検討したこともありました。
しかし、ただでさえ忙しい職人に追加の負担をかけることになりますし、毎日手書きで記入するのは現実的ではないだろうと考え、導入には至りませんでした。
多機能よりも「身の丈に合った手軽さ」
――現場ポケットを知ったきっかけと、導入の決め手を教えてください。

三浦さん:アステックペイントの担当者さんから紹介していただいたのがきっかけです。実はその頃、別の多機能な現場管理サービスの情報も集めていました。
ただ、そちらは機能が豊富な分、価格も高額でした。正直なところ、当時の私たちにはオーバースペックに感じられたんです。
その点、現場ポケットは価格が非常に手頃でした。実際に機能比較を詳細に行ったわけではありませんが、まずは導入しやすい価格帯であるという「手軽さ」が最大の決め手になりました。これなら無理なく始められるし、シンプルで使いやすそうだ、と感じたことを覚えています。
ファイル再送付の手間はゼロに。職人の報告精度も向上
――導入はスムーズに進みましたか?
三浦さん:驚くほどスムーズでしたね。5段階評価で言うと「4」くらい。ほとんどつまずくことなく導入できました
。特に事務員がすぐに操作に慣れて、使いこなしてくれたのが大きかったです。特別な研修なども行っていませんが、直感的に使えたようです。職人たちも、普段使っているLINEと似た感覚で抵抗なく受け入れてくれました。
――導入後、具体的にどのような効果がありましたか?

三浦さん:まず、長年の悩みだったプライベートと仕事の連絡の混在が解消され、情報管理が格段に楽になりました。現場ポケットを開けば、そこには仕事の情報しかない。この当たり前の環境が、情報確認のスピードを大きく向上させてくれました。
そして、最も劇的だったのがファイル管理です。現場ポケットなら、アップロードした資料が消えることはありません。これにより、事務員が毎週のように行っていたファイルの再送付作業は完全にゼロになりました。
私が外出している時でも、職人からの問い合わせに対してスマホ一つで即座に対応できるようになったので、現場の作業を止める心配もなくなりました。これは本当に大きなメリットです。
――従業員の方々や協力会社さんの動きに変化はありましたか?

三浦さん:現場の情報が一つの場所に集約されている安心感からか、職人からの報告が以前よりも詳しく、丁寧になったと感じています。写真の送り忘れなども減り、コミュニケーションの質が向上しました。
結果として、私から現場に電話で状況を確認する回数も確実に減っていますね。協力会社の職人さんたちも、特に問題なくLINEと同じような感覚で使ってくれています。
――事務作業においては、他にどのような効果がありましたか?

三浦さん:職人からの作業報告が必ず現場ポケットに残るので、それを事務員が確認し、出退勤の管理にも活用しています。
弊社では別途、警備会社が提供する勤怠管理アプリも利用していますが、現場ポケットでの日々の報告が出勤の裏付けになるため、管理の精度が上がりました。情報共有ツールが、間接的に労務管理の効率化にも繋がっている形です。
情報共有を軸に、次は「報告書作成」のDXへ
――同業の会社にも勧めたいと思いますか?
三浦さん:そうですね、ぜひ勧めたいです。特に、私たちのようにLINEでの現場管理に限界を感じている会社にとっては、非常に有効な解決策になると思います。導入のハードルが低く、すぐに効果を実感できるはずです。
――今後、現場ポケットで挑戦してみたいことはありますか?

三浦さん:今後は「報告書作成機能」の活用に挑戦したいです。現在はExcelで作成しているのですが、近々アップデートで自社で使っている既存のフォーマットをそのまま取り込んで、現場ポケット内で報告書が作れるようになると聞きました。
これが実現すれば、事務員の作業負担をさらに軽減できると期待しています。写真もアプリ内から直接引用できるでしょうし、スマートフォンで作成可能になる点も魅力的です。まずはこの報告書機能のDXから、活用の幅を広げていきたいですね。